きみが来たのは猫の日


きみが来たのは猫の日
爪跡のよな二日月があかるい青の真中に刺さっていた


どこから来たのどこへゆくの


ふらりと現れて消えてゆく
僕のこゝろを捕らえたまま


きみはだれ
僕はだれ


そうと夜のとばりが舞い降りて
きみの残した(から)そらにきらゝ黄水晶が砕け散る





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